賃貸アパートの空室対策に積極的な大家さん、「気配りアイデア」で満室経営。その成功例をご紹介。

大家さんのアイデアで築25年の賃貸アパートが満室に!

アパート経営をする大家さん、一番頭を悩ませることが空室問題です。

空室リスクにどう備えていくのか、リフォームか? 家賃を下げるのか? それとも・・・?

入居者に選んでいただくためにも、長く住んでいただくためにも、どのような方法が良いのかを考えておられる大家さんはすごく多い事と思います。

そこで今回は、大家さんのちょっとした気配りで満室経営を続けている60代のご夫婦大家さんの成功事例をご紹介したいを思います。

大家さん情報

ご主人様は数年前に会社員を定年退職。

それまでは、空室対策など全く考えたことなく管理会社に任せていたとの事でした。

退職後は、今まで満室になったことがなかったアパートの経営に力を入れたそうです。

  • 大家さんの自宅敷地内にある築25年RC造りのアパート
  • 3DK(和室2間・フローリング・キッチン)
  • 全8戸
アパートの画像

気配り①
畑で採れた新鮮野菜、持って帰ってください!

庭にある畑、会社員時代は全く手つかずであったが時間があるため、野菜作りに励みました。

知人やすぐ近くのホームセンターで苗の植え方、土の肥やし方を聞いて実践。

2年目から旬の野菜が少しずつ収穫できるようになってきました。

そして今は多種の野菜を育てて、毎年夫婦だけではとてつもなく処理できない野菜が収穫できるようになったはいいものの、どうしよう?と思ったときに、「入居者さんにあげよう!」と袋に入れて入居者用の掲示板のところに置いてみました。

「目の前の畑で採れた野菜です。一家に一袋、持って帰ってください!」

新鮮野菜

そんな案内を書いておいたところ、翌日にはすべてなくなっていました。

後日入居者さんからお礼を言われて、こんなに喜んでくれるとは思わなかったみたいです。

夏はキュウリ、ピーマン、エンドウ豆、トマト・・・

冬は大根、カブ、白菜・・・

そして、玉ねぎにジャガイモとサツマイモ

収穫時期は一気に来るので、収穫した野菜の処理に本当に困ってしまう時があるとの事。

今では頻度が増して月に一、二度は新鮮野菜を置くようにしてるようです。

入居者さんはみんな家族住まいなので、少しでも夫婦二人で収穫した野菜が家計の役に立ってもらえればいいなと思うし、そして長くこのアパートに住んでもらいたいとも言われていました。

気配り②
洗車したい方は、この水道を使ってください!

賃貸物件に住んでいると、外に水道が無く水をまいたり洗車をしたりすることが出来ません。

洗車をするときはわざわざ洗車場に行く必要があります。

そんなちょっとした入居者の不便さを解決するかの如く、

「洗車する方はどうぞ、敷地の水道を使ってください!」

と掲示板でアナウンス。

ほとんど水道は使う事がなく、せっかくなら自由に使ってもらいたいとの気持ちから多少の水道代は発生してもいいとの事でした。

週末には洗車するお父さんとお手伝いをする子供さんの姿をよく見るとおっしゃっていました。

洗車

気配り③
暑い方は、よしずあります。勝手に使ってください!

夏になると、よしずを貸し出すアナウンスもしたそうです。

大家さんの庭には常によしずを立て掛けているそう。

有るのと無いのとでは涼しさが全然違うようで、余っているよしずがたくさんあるので

「倉庫によしずがあります。日よけとしてベランダに立て掛けてください。勝手にどうぞ!」

と、また掲示板に張り出したそうです。

このアパートは比較的広いベランダなので、よしずが十分に活用できて好評だったとの事。

賃貸アパートはよしずを購入しても、長さがあるため収納に困ります。

年中立て掛けてるのもおかしいし、かといってベランダにずっと横たわっているのも邪魔になります。

暑い時期だけ借りれる。

入居者にとっては、すごく都合がいいんですね。

よしず

まとめ

この大家さんは上記のようなちょっとした気配りで満室経営を継続しています。

実はこの大家さん、私が以前住んでいたアパートの大家さんなんです。

私はこのアパートに4年住みました。

子供の事情で仕方なく引っ越しをしましたが、出来る事ならずっと住みたいと気に入っていたアパートでした。

特に野菜を頂くことにすごく助かっていましたので、私もちょっとした旅行に行った際、手土産をお渡しをしたりしました。

それから大家さんとよく話すようになり、「実は入居さんに長く住んでもらいたい」という意思が強くあるんです!というお話をされていました。

管理会社の担当者にしっかりアピール

入居者の退去の知らせがあった際、必ず管理会社さんに伝えるようにしているそうです。

「うちのアパートは入居者さんに月に一度は畑で採れた旬の野菜を配っています!」

管理会社さんにしっかりと伝えることで、他の物件ではしないような事をうちのアパートはしているという認識を持ってもらいたいとおっしゃっていました。

満室経営に成功

この施策が入居者の心をつかんでいるのか、満室経営が5年続いているとの事でした。

因みにこのアパートの住人だった私としても、かなり満足していました。

最初は処分に困って入居者さんにあげた野菜がいつの間にか恒例となり、結果的に入居者さんの満足度や空室対策にもなっているという事です。

アイデアを利かせよう!

このようにアパートの敷地内に大家さんの自宅がある物件は意外と多いと思います。

入居者さんと顔を合わせることも少なくないと思いますので、ちょっとした大家さんの気配りが入居者の満足度を上げるチャンスになり得るのかもしれません。

お金をかけて新規設備をすることも大切ですが、顔を知っているからこそ出来る、気持ちの部分での心遣いが入居者の満足度を上げて結果的に満室経営に繋がっていくように思います。

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